The Darkness 2 レビュー

The Darkness 2は、基本的にシングルプレイ専用のFPSです。
ハロウィンセールで購入して、11月の半ばにクリアしたものを紹介していなかったのでレビューです。
コンシューマ版もあるようですが、Steam版でのプレイなので異なるところがあるかもしれません。

The Darkness 2の基本情報

上でも書いた通り、ジャンルはFPSです。
公式に日本語化(音声の吹き替えは無し、字幕)されており、訳は意訳も多い自然なものとなっています。
メインモードでは対人や協力といったマルチプレイ要素は一切無く、メインストーリーをなぞっていくゲームです。
外伝的なモードでは協力プレイが可能ですが、こちらは未プレイです。

選択肢による分岐は一部ありますが、ほとんどはセリフが一部変わるだけで、ストーリーラインは同じです。
バッドエンドになるか本当のエンディングに続くかに関わる選択肢が一つだけありますが、間違えることは無いと思います。

戦闘は、Bioshockに近い感覚ですね。
様々な特殊能力(いくつかはストーリーの進行により解放、それ以外は敵を倒したときに手に入るポイントでスキルツリーから選んで解放)と、フィールドに置いてある、または倒した敵の持っていた銃器を使い分けて戦うことになります。

FPSとしてのThe Darkness 2

リアル志向のFPSはあまり経験がないので評価しにくいのですが、「この銃を使っておけば間違いない」といった武器はありません。
ショットガンは近距離で複数の敵を倒せる代わりにリロードが遅く、サブマシンガンは便利ですが弾薬の消費が激しいといった利点と欠点があります。

武器や弾薬を購入することはできず、フィールドに落ちているものや敵が持っているものを利用することになります。
武器の強化・カスタマイズといった要素も無いため、特にこだわりがなければ弾切れしたら新しい銃を奪うだけでも進んでいくことができます。

登場する銃の種類は多くありませんが、一般名ではなく実在する名称で登場するので、詳しくない人は区別が付かなくて戸惑うかもしれません。
装備してみれば、装弾数や外見で区別できるんですけどね。


武器そのものを強化することはできませんが、主人公のスキルには銃器を強化するもの(威力増加や弾薬の所持数増加など)があるため、銃撃戦メインで戦うこともできると思います。

銃で戦う利点は、弾切れさえ起こさなければ状況に関わらず戦闘力を維持できることにあります。
逆に欠点は、弾切れへの弱さと体力回復機会の少なさでしょう。
一般的な回復アイテムは登場しないので、銃で戦うなら倒した敵を捕食して回復しないといけません。


銃以外に、主人公に取り憑いている(?)ダークネスの力をメインに戦うこともできます。
両肩から一本ずつ生えている蛇の頭のような触手を使い、近接攻撃で直接ダメージを与えたり、物を掴んで投げつけたりすることができます。
さらに、怯んだ状態の雑魚に対しては触手で拘束して即死させる処刑攻撃も可能です。

近接攻撃では触手によって近くの敵を攻撃し、怯ませることができます。
触手を横に振りぬいて広範囲を薙ぎ払う他、下から上へと敵を浮かせる攻撃も可能です。
スキルを習得すれば、浮かせた敵がしばらく空中に浮いたままになり、下方向への追撃で地面にぶつけて周囲の敵を吹き飛ばすこともできるようになります。

物を掴む場合、少し遠くて手では拾えない弾薬や武器を触手で引き寄せて手に取ったり、車のドアを引き剥がして盾として使用したりすることができます。
便利な能力ですが、乱戦の場合は意図しないものを掴んでしまうこともあるのが難点でしょうか。

ガスボンベ(爆発)、鉄パイプ(貫通する)、換気扇(切断武器)などは投げつけると大きなダメージを与えられます。
落ちていたら上手く利用しましょう。


処刑は、このゲームのウリの一つですね。
怯んだ状態の敵を触手で捉え、ボタン一つで即死させることができます。
動作時間は長めですが、敵を倒すと同時に回復や銃弾の補給(スキル次第で選択肢が増える)を行える上に、実行中は無敵状態になります。
低難易度では、銃弾を受けながら強引に近づいて近接攻撃で怯ませる→処刑で回復を繰り返すだけでほとんどクリアできたりします。

モーションはかなりたくさん用意されていて、敵を倒したときのポイントもたくさんもらえる(処刑は30、銃でヘッドショットが20)と優遇されています。
ただ、あまり処刑を連発すると動作の長さでゲームのテンポが悪くなってしまう気がします。
気持よく進めるためには、体力や銃弾が減ったら使うくらいがちょうどよいのではないでしょうか。

近接攻撃・投擲・処刑といったダークネスの力を使った攻撃は強力ですが、明るい場所では使えないという弱点があります。
明るい場所ではプレイヤーの視界も非常に悪くなるため、銃で光源を破壊するか光の当たらない場所に移動する必要があるでしょう。

闇の利用と光への対策

明るい場所ではキャラクター的にもプレイヤー的にも行動が制限されてしまうため、ステルスアクションゲームのように光源を破壊するのが有効です。
銃をメインに戦う場合でも、闇の中で防御力が上がったり銃の威力が上がったりといったスキルが多いので暗闇の確保は重要になります。

建物内の蛍光灯や、路上の街灯は撃って壊すことができるので簡単に対処できます。
しかし、中には破壊できないタイプの光源もあります。

頑丈そうな据え置き型のライトの場合、どんなに弾を撃ちこんでも壊せません。
近くにケーブルの繋がった発電機があるはずなので、そちらを攻撃して破壊しましょう。
銃で撃たれても壊れない明かりとは一体…。

また、後半の敵は大型ライトを持ち歩いているものが居ます。
光を浴びていると投擲もできず、近接攻撃も弱体化するので銃でその敵を倒すしか無いですね。

光の中でも最悪なのは閃光玉でしょう。
能力を奪われるのはもちろん、非常に眩しいのでほとんど周囲が見えなくなってしまいます。


光源を破壊しながら進むのはステルスアクションにありがちな展開で、雰囲気作りとして許せる程度です。
しかし、敵が使ってくる光はかなり鬱陶しいです。
周囲が見にくくなってしまうので、眩しくて状況もわからないまま大ダメージということがよくあり、ストレスを感じました。

低難易度ならダメージで済みますが、難易度が高いとそのまま倒される場面もありそうです。
一見すると無双ゲーのように見えますが、案外主人公が脆いので、それを期待してプレイすると裏切られるかもしれません。

買うべきなのか?

  • ストーリー重視・世界観重視のFPSがやりたい
  • 堕天使とか悪魔とか好き
  • ゴア表現が好き
  • 短時間でクリアできるのが良い(本編のみなら5時間ほど)
このあたりに当てはまる人にはセールでの購入をおすすめします。
セール時なら値段も安いですしね。
  • リアル系・戦闘重視のFPSがやりたい
  • 特殊能力で無双したい
  • グロいのは苦手、または非常に好きで描写へのこだわりが強い
  • ゲームをしていると頭痛がすることがある
  • 長時間楽しめるゲームがしたい
ならば他のゲームを探したほうが良さそうです。

セールで買ったので不満はありませんが、フルプライスなら物足りなさを感じていたと思います。
意味もなく二周目をプレイしようと思えるほど爽快感のあるゲームではありませんし、トレハンのようなやりこみ要素も少ないですからね。
Steam実績には対応していますが、面倒なのでコンプリートは狙わない予定です。

本編は短めですが、明かりを壊して怯ませて処刑の繰り返しには途中から飽きてきました。
ストーリーが気になったから最後までプレイした、という部分が大きいです。

ゲーム内容そのものとは関係ありませんが、敵の閃光玉などで画面が明滅することも多いので、苦手な人は気分が悪くなるかもしれません。
実際にやや乗り物酔いのようになりつつクリアしました。

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